ホームコーヒー図書館コーヒー物語コーヒーと音楽バッハのコーヒー・カンタータ

コーヒー図書館

コーヒー物語

前へ インデックスへ 次へ

コーヒーと音楽バッハのコーヒー・カンタータ

トルコから発展したトルコ・コーヒーは、17世紀にヨーロッパに上陸し、1645年にベネチアにヨーロッパで最初のコーヒー店が開業しました。さらに、フランス、オランダ、イギリス、ドイツ、オーストリアと、コーヒー店はヨーロッパ中に広まっていきます。イギリスでは「コーヒーハウス」の名で親しまれ、 1650年に最初のコーヒー店が開店してから10年あまりで、その数は数千に及んだといいます。ヨーロッパのコーヒー店は文化を育て、歴史をつくる『場』となっていくのですが、一方でコーヒーに対する反対運動も起きてきます。

1674年、ロンドンの主婦たちは結束し、コーヒーハウスに入り浸っている亭主族への抗議デモ「コーヒーハウス反対運動」を展開。果ては、コーヒー有害論まで出現するというありさまでした。この波は他のヨーロッパ諸国へも飛び火します。

イギリスに遅れること20年あまり、1670年になってドイツにコーヒーが入り、79年にはドイツ初のカフェが登場。そして、ドイツでもコーヒー騒動が起きます。ここで登場するのが、あのヨハン・セバスチャン・バッハです。

1734年頃、コーヒー愛好家であったバッハは、『お静かに、おしゃべりめさるな』というカンタータをライプツィヒのカフェで、自ら指揮棒を振り初演しました。これが、俗に『コーヒー・カンタータ』と呼ばる、風刺喜劇です。歌詞は、当時の人気詩人・ピカンダーによるもので、「千のキスよりすばらしく、マスカットぶどう酒より甘いわ。コーヒー、コーヒーはやめられない」という娘に対して、「コーヒーをやめないなら外出禁止だ」という父との掛け合い、さらには家中を巻き込んでの大騒ぎが展開されるというものです。この歌詞は当時かなりの評判を呼んだそうで、バッハ以外にも2~3人の作曲家が曲をつけたといいます。

こうした現象からも、いかにコーヒーが大きなブームを巻き起こしたか、うかがい知ることができます。

前へ インデックスへ 次へ