コスタリカのコーヒー生産地域(2009.11)
コスタリカ・コーヒーはどんなところで栽培されているのでしょう?
コスタリカ・コーヒーはどんなところで栽培されているのでしょう?
コスタリカ・コーヒーは、中南米で最も長く安定した民主主義の歴史を誇りにしている国において栽培されています。コスタリカのコーヒー栽培に従事する人々は、市民権(valor civico)、寛容、生命への尊厳などを重視する文化のものと生活してきています。
コスタリカでは、死刑は1870年に、軍隊は1948年に廃止されています。それ以降、このような我々の努力は、学校で、農園で、多くの実りをもたらしてきました。
コスタリカ国民は平和や平穏を愛し、それがもたらす恩恵を大事にします。そのため、仕事にも確固たる時勢で取り組みます。コスタリカのコーヒーは、平和で寛容な、自然豊かな国で栽培されています。地球の5%の動植物が生息し、それを守るため、国土の21%が保護地に指定されています。コスタリカは環境保護と環境関連の法律の発効においてはパイオニアの国といえます。
自然への投資が人類への投資となるよう、自然と共存できる経済発展を目指しています。まさに、エコシステムを保護することで、コーヒー栽培に適した良質な土壌と理想的な気候も維持しているのです。
少し大げさに言えば、コーヒーとコスタリカはそれぞれお互いが存在するために生まれてきたということです。コスタリカの土壌は火山灰により熱帯酸性質になっています。有機物が豊富で、コーヒーの根が伸びやすく、保水力があり、酸性供給を助けており、これによりコーヒーの樹木は丈夫に育ちます。コスタリカ・コーヒーの品位を決定的付ける大きな要因のひとつです。
コスタリカ・コーヒーの75%が、標高1000-1700mで栽培されています。気温は17-23度、日射量は安定しており、降水量も最適です。天然でありながら、温室の効果をもたらしていると言えます。
コスタリカのコーヒー生産者達は、この自然の恵みをコーヒー栽培のために最大限活用してきました。また、科学者達と共に、環境を保護しながら農園開発する努力をしてきました。それは、収穫や加工過程から、質の高い遺伝子物の活用においても同様です。例えば、コスタリカは、世界で唯一、法律によりアラビアカ種のみの栽培を許可している国ですが、これはまさに、知識、経験、自然だからの贈り物がひとつになった結果といえます。
コスタリカコーヒー
コスタリカとコーヒーは、切っても切れない関係にあります。コスタリカは、民主主義の長い歴史を持った米州でも安定した国、18世紀末から良質のコーヒーが生産されている国、平和、寛容、白然を重んじる国として知られています。これまでの経済、社会そして文化の発展は、200年に及ぶ「黄金の実(コーヒー)」によって築かれてきました。
良質のコーヒー
コスタリカには、良質のコーヒーを生産するための、農業環境、地理的条件、豊富なコーヒーの種類が揃っています。コスタリカは1988年の行政令により、香り高く、洗練された風味を持つアラビカ種以外のコーヒーの生産を禁止している唯一の国です。50年にわたり、バイオテクノロジーを用いてコーヒーの種子や樹木を研究し続け、コーヒー生産の近代化を図っています。
コスタリカのコーヒー政策として、こだわりある消費者を抱える世界の市場に、特徴あるコーヒーを販売していくことが、コスタリカコーヒー協会 (ICAFE)の指導のもと進められています。40%以上のコスタリカ産コーヒーが、高品質コーヒーとして高い価格で取引されています。
コスタリカコーヒーの流通
コスタリカコーヒーの問題点
価格が高い
労働コストが高く、アメリカが高値で買上
首都近郊のコーヒー生産地区の土地売却
別荘地として人気があり、良質山地の減少(オロシ・セントラルバレー・トレスリオス)
個性的なコーヒーが少ない
大規模処理工場での一貫生産で、ロット毎で個性を求めることが難しい。
コスタリカコーヒーのメリット
国を挙げての環境問題への取組
環境意識の高い消費者向け
欧米・韓国での認知度が高い
海外進出の可能性、海外からのお客様向け
チェリーからの一貫生産による安定した品質
全体として品質は安定している
コーヒー生産7地域
コスタリカは、良質のコーヒーを栽培、生産、輸出するために、各地域の標高差をうまく活用しています。そのため、各地域で栽培されるコーヒーの種類は異なり、その味もバラエティに富んでいます。だからこそ、世界中のこだわりある、そして様々な嗜好を持つ消費者の皆さんに満足していただけるコーヒーをお届けすることが可能なのです。
標高、土壌の成分、降雨量、気温は、コーヒーの風味を決定づけるために作用しますが、もちろん常に良質のコーヒーを生産することが前提です。コーヒーを生産する7つの地域は、口当たりの軽いコーヒーを生産する標高1000m以下の低地と、香りと酸味の強い濃い目のコーヒーを生産する火山質の土壌が広がる標高1200m以上の高地に分けられます。
良質なコーヒーの80%が、標高1000mから1700m、気温17℃から23℃の地域で栽培されています。
7地域の味
西盆地コーヒー産地(ウェストバレー)
19世紀に、中央盆地から人が流れ、現在のサン・ラモン市、パルマーレス市、ナランホ市、グレシア市ができました。
最初に流れてきた住民達が、コーヒーの栽培を始め、この地域の活性化がもたらされました。コーヒーは、盆地や中央山脈の良質な火山質の土壌が広がる斜面で栽培されます。
特徴
サン・ラモン市、パルマーレス市、ナランホ市、グレシア市は、年間を通じてとてもすごしやすい気侯に恵まれています。
雨季と乾季がはっきりと分かれています。
降水量は年間160日で2250mmです。乾季の最初に収穫が始まり、その後十分に乾燥する期間があります。
生産量は、80万から100万ファネガ(1ファネガ=46kg)で、SHB、GHB、HBといった硬い割れ目の閉まった(fisura cerrada)コーヒーが取れます。
コーヒー生産者の85%は、1から100フィネガを生産しています。富の分配がうまくいっており、この地域一体の社会経済を支えています。
標高と土壌
西盆地には、コーヒー栽培のための最高の条件が揃っています:肥沃な火山質土壌、湿気81%、平均気温21.5度、目射時間年間2250時間 (48から52%)。
アラビカ種のCaturra及びCatuaiが、面積25476ヘクタール、標高800から1400mの地域で栽培されています。
収穫
収穫は約4ヶ月続き、杏や桃の風味のあるコーヒーが収穫されます。
アラビカ種のCaturra及びCatuaiが、面積25476ヘクタール、標高800から1400mの地域で栽培されています。
収穫は11月にはじまり2月にまで続きます。これはちょうど乾季にあたり、またクリスマスを含んだ温暖な時期に収穫が行なわれます。
農園の75%はコーヒー林となっており、年間1ヘクタール当たり500万トンの二酸化炭素を吸収しています。
生産者、加工業者、輸出業者、それぞれが常に白然と調和したコーヒーの取り扱いに取り込んでいます。
該当地域(サブリージョン)
コーヒー栽培都市と標高
・パルマーレス:900-1400m
・ナランホ:800-1700m
・サン・ラモン:900-1450m
・グレシア:750-1500m
・バルベルデ・ベガ:850-1550m
・アテナス:700-1350m
コーヒー豆の特徴
西盆地で収穫されるコーヒーの特徴は、酸味、ボディ、香りが良く、それぞれバランスがとれています。
西盆地
トゥリアルバコーヒー産地
トゥリアルバは、詩人の街として有名で、詩と同様にコーヒーの香りが住民の間に広がっている地域といえます。中央盆地東部と大西洋の間に位置し、その地理的条件による気侯の影響で比較的コーヒーの成熟が早いのが特徴です。
標高は600-1400m、面積は1642平方キロメートルです。
トゥリアルバは、大西洋に向かう鉄道の開通と共に、駅周辺の商業が活発化し形成されてきた街です。トゥリアルバ火山の北東17kmに位置します。
1830年頃、コスタリカのコーヒーは、その生産農家で飲まれるか、または少し地元で流通しているに過ぎませんでした。
コスタリカで初めてのコーヒー農家出身の大統領、ブラウリオ・カリージョ大統領(任期1833-1842)は、都市近郊でのコーヒ一栽培の活性化を法律や土地分配により進めました。
大西洋に出るための鉄道の開通で、コスタリカ中央部からの農産物を流通させることが可能となり、販売、流通が活発化し、輸出が実現しました。
こうして、コーヒーの栽培は、トゥリアルバのような比較的新しいコーヒー栽培地域にとって重要な経済活動となりました。
特徴
トゥリアルバでは、サトウキビ畑や農場の横で、日陰樹の下、コーヒーが育てられました。
より大西洋側の標高の低い地域では、コーヒーにかわってカカオやバナナが栽培されるようになりました。
標高と土壌
トゥリアルバの標高は600-1300mで、降水量は2600mm、平均気温は21.5度です。
8500ヘクタールの土地で、Caturraや赤のCatuaiが栽培されています。日陰樹には、マメ科の木や特に月桂樹が使われています。土壌は火山質の沖積土が広がっています。
周辺のヒメネス市でもコーヒー栽培ぽ盛んで、豊富な降水量や、標高、気温の影響で、収穫は早いのが特徴。コーヒーの花の開花時期は、トゥリアルバの風景は一段と美しくなる。
収穫時期
6月から2月 (比較的早く収穫が始まるのが特徴)
コーヒーの特徴
酸味:普通
ボディ:弱い
香り:良い
トゥリアルバのコーヒーは降水量の影響で比較的早く収穫が始まるのが特徴。また、コーヒー豆が大きいことも特徴となってます。
アンゴストゥラダム
トレスリオスコーヒー産地
トレス・リオスは首都サンボセから数キロ東に位置します。
近くにイラス火山があり、土壌は肥沃で、グルメコーヒーの産地として、コスタリカのボルドーと呼ばれる程です。
記録によると、首都のコーヒー栽培が近郊に広がりつつあった1820年頃より栽培が始まり、1840年代から1850年代にかけて盛んになったようです。
特徴
トレス・リオスは太平洋岸の斜面に位置します。雨季と乾季がくっきりと分かれた気候で、年間の降水量は平均155日間、2250mm、平均気温は21度、日射時間は2150時間(44%から54%)、湿度84%となっています。
以上の条件のもと栽培されるコーヒーは、SHB(Strictly Hard Bean)と呼ばれ、硬く割れ目が閉まっているのが特徴です。
トレス・リオスは、コーヒー産地としては小規模で、同地域全体の気侯や土壌はほぼ均一です。
標高及び土壌
トレス・リオスは標高1200-1650mに位置します。
コーヒー栽培に最適な気侯と土壌に恵まれています。火山質で酸性の肥沃な土地が広がっています。土壌が良質であるため、コーヒーの木の根が広がりやすく、保水力を高め、酸素供給を活性化します。
これにより、たくましいコーヒーの樹木が育ち、良質なコーヒーの生産に大きく影響しています。
コーヒーの特徴
トレス・リオスは、酸味が強くかつ繊細で、密度の濃い、香り高い、バランスの取れたおいしいコーヒーを生産しています。
中央盆地コーヒー産地(セントラルバレー)
中央盆地は、サンホセ県、エレディア県、アラフエラ県からなっています。
同地域の産業は農産品の輸出指向型で、コーヒーも例外ではありません。
中央盆地に首都サンボセが位置し、最も人口密度が高い地域です。まずこの地城でコーヒーの栽培がスタートし、他の6つの地域に派生していきました。
コスタリカ入にも観光客にもよく知られているイラス火山、バルバ火山、ボアス火山はコーヒーの栽培に最適な土壌を作り出しています。
中央盆地でのコーヒーの栽培は、17世紀末にスタートしました。1820年に、パナマに1キンタール(=46kg)の最初のコーヒーの輸出が記録されています。
コーヒー栽培、そしてヨーロッパへの輸出が始まり、コスタリカに鉄道、郵便、印刷機、大学、国立劇場がもたらされました。
特徴
太平洋側に位置し、雨季と乾季がくっきりと分かれています。降水量は年間155目間で3000mm、湿度は84%です。
また、平均気温は19度、日射時間は2150日 (44から54%)です。
標高と土壌
標高は800一1600m、80%のコーヒーが1000一1400mの地域で栽培しています。
3つの該当地域は標高1000m以下で口当たりの軽いコーヒーを栽培する地域と、1200m以上で、より濃く、酸味が強く、香り豊かなコーヒーを栽培する地域に分けられます。
コーヒー豆の大きさや硬さ、そして酸味の度合いは、標高や気侯に影響されています。
これら様々な条件が相まって、アラビカ種の香り豊かで、デリケートかつ風味あるコーヒーを特徴付けています。
火山質で酸性の肥沃な土地が広がっています。土壌が良質であるため、コーヒーの木の根が広がりやすく、保水力を高め、酸素供給を活性化します。
また、土壊は有機物が豊富で良質な構造であるAndisolです。
これにより、たくましいコーヒーの樹木が育ち、良質なコーヒーの生産に大きく影響しています。
収穫時期
11月から3月半ばまで。
コーヒーの特徴
中央盆地で生産されるコーヒーは、様々な特徴を持っていますが、一般的にバランスの取れたコーヒーです。
コーヒー豆の大きさや硬さ、そして酸味の度合いは、標高や気侯に影響されています。
中央盆地の火山質の土壌及び気侯は、チョコレート風味のあるコーヒーを栽培しています。
酸味:強く繊細
ボディ:とても良い
香り:とても良い
オロシコーヒー産地
オロシは、コスタリカで最も古い街のひとつです。街の宝庫のひとつとして、1743年から使われているコロニアル風の教会は有名です。
オロシは首都サンボセから40kmの中央高原台地(Meseta Centra1)の渓谷(Valle)に位置します。面積は315平方キロメートルです。
オロシでのコーヒー栽培は100年以上の歴史があり、同地域の経済活性化を支えてきました。
オロシ渓谷の肥沃な土地と素晴らしい気侯のおかげで、オロシ産のコーヒーはまろやかで、酸味、ボディ、香りとも絶妙なバランスを持っています。
コーヒーは平地でも山の斜面でも栽培されています。
特徴
オロシの標高が高い地域は保護地に指定されているため、開発による破壊などからはまぬかれています。
大西洋と太平洋の間に位置するオロシ及びその周辺地域の気侯は特徴的です。
雨季は5月から11月、乾季は12月から4月に集中しています。
降水量は年間210日、2250mmで、比較的降水量が多い地域となっています。
該当地域
オロシ、カチ、パライソが、長く連なった渓谷に位置します。
標高と土壌
オロシの標高は1000一1400m、カチは1000一1300nm、パライソは1200一1350mです。
土壊は肥沃な火山質です。
収穫
オロシとパライソの収穫時期は8月から2月、カチは10月から2月です。
コーヒーの特徴
はっきりした特徴を持ったコーヒーとなっています。
酸味:ふつうから軽め
ボデイ:良い
香り:良い
花の風味あるコーヒーで、バランスが整ったコーヒーです。エスプレッソに向いたコーヒーです。
ブルンカコーヒー産地
コスタリカ南部に位置するブルンカ地域は、パナマとの国境にあるコト・ブルスとペレス・セレドンの、比較的コーヒー栽培の歴史が浅い街から成り立っています。
コト・ブルス渓谷は、太平洋側と大西洋側を区切っているタラマンカ山脈の裾野に広がります。
ペレス・セレドンも同じくタラマンカ山脈に位置しますが、北東よりの、コスタリカで最も高いチリポ山(標高3820m)の付近に位置します。
コト・ブルスの平均気温は18-26度ですが、ペレス・セレドンは34度くらいまで達することもあります。コト・ブルスは標高が高く、湿気が多いのが特徴ですが、ペレス・セレドンは、より太平洋側の気候に近いです。
1950年代にイタリア移民がコスタリカ人とコト・ブルスに移り住み、コーヒー栽培が始まりました。
コスタリカ国内の他のコーヒー生産地同様、この地域のコーヒー豆も中央盆地から持ってきたものです。
コーヒー栽培は、コト・ブルス経済に大きな影響をもたらしています。コト・ブルスは75の自治体から成り、2600人が中小規模でコーヒー栽培に従事しています。
コト・ブルス
生物保護区が広がっており、サン・ビート、サバリート、アグア・ブエナ、リモンシート、ピッティエール、コト・ブルスといったコーヒー生産地区から成っています。
特徴
土地は起伏が激しく(irregular)、植物も豊富で、コーヒー栽培に適した条件が整っています。
コーヒー栽培は標高900-1400mの地域で行なわれ、土壌は火山質です。
コト・ブルスのコーヒー栽培地域の85%は標高800-1200mの地域で行なわれ、国際市場で高い評価を受けているMHB (Medium Hard Bean)を栽培しています。
収穫
収穫は9月から2月で、比較的早い時期に行なわれます。「クリスマスブレンド」に適したコーヒーです。
コーヒーの特徴
コーヒー豆の硬度は、40%が良質、60%が普通、酸味、ボディ、香りは普通(40%が良質、60%が普通)と特徴付けられます。
ペレス・セレドン
この街の歴史はコーヒーなしには語れません。19世紀末、中央盆地より、その気候や豊かな土壌を活用しコーヒー栽培を行なうためにやってきた移住者により成り立った街です。
コーヒーは、社会経済発展に大きく貢献し、価値の文化(cultura de valor)や家族の結束を高めました。
特徴
山々に囲まれているため起伏が激しい地域になっています。きれいな河川が多く流れており、多様な気候とエコシステムを作り出す環境にあります。
この地域一帯は、Caturra及びCatuaiを生産しています(100%アラビカ種)。
生産者は、有機肥料等の活用で土壌を肥沃にするための農林手法を用い、品質と環境に十分配慮しています。
生産地域は高いところでは1700mに位置します。栽培面積は18500ヘクタールに及びます。
雨季は4月から11月、乾季は11月から3月です。
収穫
収穫は8月から2月に行なわれますが、特に1月までが盛んな時期です。良く熟したコーヒーを一粒一粒手で収穫することで、世界最高のコーヒーを作り出しています。
コーヒーの特徴
コーヒーの実は大きく、香り、ボディ、酸味ともに素晴らしいコーヒーです。
環境、栽培の条件、生産や加工過程における細心の配慮などが相まって、最高品質のコーヒーを栽培しています。
コトブルス盆地
タラスコーヒー産地
コスタリカの南西部、今目、ロス・サントスと呼はれる地域の周辺に、19世紀半ば、中央盆地の住民が移住してきました。
街の名前には聖人の名前が付けられました: サン・ペドロ・デ・レオン・コルテス、サン・マルコス・テ・タラス、サンタ・マリア・デ・ドータなどです。
太平洋側に広がる山脈の一帯で、鳥類と森林の聖地といえる地域です。狭い渓谷や山の斜面でコーヒーが栽培されています。
コーヒーは、ロス・サントスの経済社会発展に大きく貢献してきました。
コーヒーの実の生産量は70万ファネガ(1ファネガ=46kg)、一度に均一に成熟する (maduracion uniforme)特徴をもっています。
首都サンホセから70kmに位置します。アラビカ種の低木で、実が小さく、面(plano)が青みがかった見た目の良いSHB/SUR(Strictly Hard Bean)が生産されています。
Caturra 及びCatuaiが主に栽培されています。カフェイン含有量が少なく (他のコーヒーより50%少ない)、国際市場でも高く評価されています。
特徴
7ヶ月の雨季(5月から11月)と乾季(12月から4月)とくっきりと分かれた気侯になっており、コーヒー栽培に適しています。
年間降水量は2400mm、平均気温は19度です。
ロス・サントスのコーヒー栽培面積は22000ヘクタールです。2.5ヘクタール程度の小規模農家も多くあります。
コーヒーの年間平均生産量は、78万ファネガ(1ファネガ=46kg)で、そのうち95%がSHB(Strictly Hard Bean)です。
標高と土壌
標高は1200一1900m、土壊は酸性の堆積物がほとんどです。
様々な種類の目陰樹が用いられています。
収穫
収穫は11月から3月の5ヶ月間で行なわれます。収穫時期は乾季に一致し、実は均一に熟し高品質です。乾季であるため、収穫後のコーヒー豆の乾燥にも適しています。
該当地域
アコスタタ及びアセリは、標高800一1200mに位置し、乾季がはっきりしており、石が多く、また坂が多い地域です。
デサンパラードス及びカルタゴは、標高1200一1700mに位置し、乾季がはっきりしており、平均気温は20度です。坂道が多く、波打った渓谷が続いています。土壊の質は最高です。
ドータ、タラス、レオン・コルテスは、高いところでは1900mに位置します。雨季が7ヶ月と長く、前述の地域よりも平均気温は低いです。
士壊の質は良く、酸性質であることが特徴です。平地は少なく、急勾配な土地です。
コーヒーの特徴
標高、気侯、コーヒーの豊富な種類が相まって、世界でも高い評価を受けています。
ボディも良く、酸味も強く、上品でまろやか、香りも高く、味は濃い目で少しチョコレート味がするのが特徴です。
左)サンタマリア盆地 右)タラス山脈
セントタラスの流通
新しい栽培地 グアナカステコーヒー栽培地域
特徴:
グアナカステ地城は、アラフエラ、グアナカステ、ブンタレナス県の間で散在する小さな区域でコーヒー栽培の開発が特徴付けられます。30度に達する乾季時にかなり暑い気候を有します。コーヒー区域は、火山中央山脈とグアナカステ山脈を形成する二つの山地のより涼しく独特な気侯の山あいにあります。
雨季が長引いたり、乾季にも未だ雨が降るようなサラピキやサンカルロス地域を除いて、明確な乾季と雨季があります。グアナカステやプンタレナス県では、年間平均降水量が2250ミリでず。サラピキ及びサンカルロスは、年間平均降水量は3500ミリです。
グアナカステ地域の生産は、収穫によって50000から70000ファネガ(1ファネガ=46kg)に達します。生産されるコーヒーの多くは、太平洋の種類として分類され、小さいコーヒー豆そして開いた割れ目及び絶妙な香りが特徴付けられます。サラピキ及びサンカルロス地域で作り出されるのは、大西洋の種類として分類されます。ごの地帯の大多数のコーヒー栽培業者は小規模の経営者です。
標高と土壌:
グアナカスデ地域のコーヒー畑は、とても肥沃ですばらしい構造によって特徴付けられる火山灰土壌(アンディソル)で爵発されています。サラピキ及びサンカルロス地域では、標高の高いところでは、インセプティソル土壌、低いところではウルティソル土壌で栽培されています。
国内のほかのコーヒー地域と同じように、およそ2000ヘクタール近く耕されるアラビカ種のカトゥアイ及びカトゥラ種が栽培されています。
収穫:
サラピキ及びサンカルロス地域では、コーヒーの成熟は収穫を引き起こす気候条件から早くなります。収穫は、7月から12月に及びます。グアナカステ及びプンタレナスでは、成熟は均一で10月から2月の間に集中しています。
プランテーションの85パーセントが規則的な樹木の茂った影を持ち、Eritrinas(マメ科デイコ属)、Poro、 Musaceas (ムサ科)、Ingas (マメ科インガ属)、Guabas(マメ科)やその地域のナショナル、エキゾチックな用材用の、また、.果物の木も見られます。このタイプの生産は、Caficultura Sostenible (白立的コーヒー栽培法)という名前で知られています。
コーヒー生産は、良い農業知識を使用して実行されています。コーヒーの作業は、Beneficiado Limpio (美しいプロセス)という概念で、また、産業活動の廃棄物や派生する液体に対して責任ある処置によって特徴付けられる環境と調和しながら行われています。コーヒー乾燥には、太陽エネルギーの使用及び乾燥のための囲い場では大気にやさしい方法を使用しています。
小区域:
グアナカステ地域は、三つの地域に分けられます。サンカルロスとサラピキは、海抜600から900メートルの間に位置します。ニコヤ半島は、海抜600から1000メートルのオハンチャ、ニコヤ、サンタクルス、ナンダジュレ区やグアナカステ県にはアバンガレス、ティララン区を含み、海抜600から1350メートルの高さに、プンタレナス県では、モンテベルデ、モンテスデオロを含みます。
五感:
グアナカステ地域で活用されるコーヒー種類、標高、気侯、地面の条件は、このコーヒーが、コーヒー愛好家によって待望の実、香り、酸味の良いバランスの取れた滑らかなコーヒー生産地として利用されます。