コーヒー産地市況ニュース
2009年8月31日
タンザニア・コーヒーボード(TCB)代表によると、同国の2008年5月 - 2009年4月のコーヒー年間生産量は6万7千トン(約112万袋)に達した。2009/2010年度は、アラビカ種が裏年にあたるため5万〜5万5千トンに減産見込み(*民間予想は4万5千トン)。同代表は、2013年までにコーヒー生産量を少なくとも10万トンに増やしたい、との意向も明らかにした。先週27日、今年のニュークロップを対象としたオークションがスタートし、品質は良好、落札価格も堅調であったとのこと。
ベトナムの総合統計局は2009年8月度のコーヒー輸出は前年同月比22%伸びて100万袋(6万トン)に達する見込みと発表。2008年10月 - 2009年8月の11ヵ月間累計輸出量は1,824万袋(前年同月比17.9%増)と推計されている。
ベトナム・コーヒーココア協会によると、8月21日に同国の大手輸出業者20社が主体となって新しい共同組織が設立された。生産や市況に関する情報交換や輸出業者間の協力体制を図ることを意図している。
米コーヒーチェーン大手スターバックスが8月20日、本拠地シアトルで、バーテンダーによる自社ブランドのインスタントコーヒー「VIA」を使ったカクテル・コンテストを開催した。見事優勝したのは、「VIA」に卵白とホイップクリーム、ラム酒、シャルトルーズ酒、シロップソーダとミントを加えた、ANU APTEさんのカクテルだった、とAFP通信が報道している。
2009年8月24日
ブラジルのコーヒー輸出業者協会(CECAFE)発表によると2009年7月のコーヒー生豆輸出業績は前年同月比9.5%増の196万袋となった。その内、アラビカ種は184万袋(前年同月比21.7%増)、ロブスタ種は13万袋(前年同月比53%増)。インスタントコーヒーの輸出は生豆換算で前年同月比27.1%減少して215,918袋とのことで、月間輸出量は218万袋となった。
インドネシアのコーヒー主産地スマトラからの輸出も7月は好調推移し、前年同月比27.5%増加して836,810袋と報告されている。2009年1月−7月の累計輸出量は318万2千袋で前年同期の263万6千袋から20.7%伸びている。
米主要メディアが20日報道したところによると、米スターバックスはコーヒー飲料の価格設定を全面的に見直した。牛乳やシロップを多用する飲料や大きいサイズを中心に5〜30セント程度値上げする一方、レギュラーコーヒーなどは5〜15セントほど値下げする。乳製品など原料の値上がりを充分に価格に反映できていなかったため、一部のコスト増を転嫁した一方で節約志向の高まりで割安感のある飲料への需要が根強いことから販売数が多い小型のラテなどは値下げに踏み切った、との事。
2009年8月17日
国際コーヒー機関(ICO)によると2008/09年度の世界コーヒー生産高は127.29百万袋だったが、09/10年度は127百万袋ほどになる見通し。一方、2009暦年度の世界コーヒー消費量は129百万袋(2007年度=127百万袋、2008年=128.5百万袋)と推定され、金融危機は消費にはあまり影響していないとのこと。ただ、各国で家庭内消費にシフトしている傾向が指摘された。
ブルームバーグ報道によると、米スターバックスは景気が回復しつつあるチェコとポーランドで店舗数を向こう5年間で少なくとも2倍に増やすことを計画している。同社の中・東欧担当社長は4日、プラハのスターバックスでインタビューに応じ、「市場はまだ新しく、西欧ほど込み合っていない」と指摘。「この地域では当社は向こう10年間で急速に拡大できるだろう」と語った。経済危機の影響で米国を含む先進国では成長が失速していることから、中・東欧やブラジルでの機会を探っている。
米ファストフード最大手マクドナルドが10日に発表した7月の世界の既存店売上高は、前年比4.3%増となった。地域別では、米国が2.6%増、欧州が7.2%増、その他が2.1%増。世界的に消費者の節約志向が広がるなか、割安感を前面に打ち出した同社の販売戦略が奏功した。米国では、競合チェーンより割安で提供しているエスプレッソを基本としたコーヒー関連の販売が堅調だった。欧州では、季節限定メニューに力を入れた英国やフランスで売り上げを伸ばした、とのこと。
2009年8月10日
北米オーガニック・コーヒー調査報告書によると、2008年度に米国とカナダへ輸入された有機栽培コーヒーは、経済不況にもかかわらず、前年比12%増の674,200袋(1袋=60kg)となった。金額で13億ドルとなり有機商品の中でも上位品目となっている。
ウガンダ・コーヒー開発庁は、ロブスタコーヒーの価値を高め、差別化を進めることで販売価格を改善すべく、カッピングとグレイディングによるQ認定のような手法導入を検討している。米国CQIの協力を得て他のロブスタ生産国にも呼びかけている。
ダウジョーンズ通信によると、EU委員会はオランダの大手電子機器メーカー・フィリップス社がイタリア系メーカーSaeco International社を買収することについて承認した。Saeco社は商業用、個人用、自販機用のエスプレッソ抽出機械を製造している。
食品世界最大手のネスレ社はマレーシアの首都クアラルンプール近郊にあるインスタントコーヒー工場の生産能力を1.8倍の年間1万1千トンに増強した。投資金額は約1億千万リンギ(約30億円)。同国内外での需要増に対応するためで、生産量の約半分をマレーシアで販売、残りはタイなど周辺のアジア諸国などへ輸出する。同社は1987年から同国でインスタントコーヒーを生産しており工場には二酸化炭素(CO2)の排出削減、廃水の再利用など環境に配慮した経営を進めるための設備も導入した。
2009年8月3日
ベトナム政府によると、7月の同国のコーヒーの輸出高は前年同月比7.7%増の7万トンと推計されるという。(ロイター7/24)
大手金融機関フォルティスの最新月次(7月)報告書によると、2009/10-2010/9年度の世界コーヒー需給は1486万袋(アラビカ種=1082万袋、ロブスタ=404万袋)の供給超過になるとの見通しが示された。アラビカ種に関しては、中米の生産量見通しが若干下方修正されたものの消費も減少するとの予測による供給超過で、ロブスタ種に関しては需要増を上回る供給増、とくにベトナムの収穫見通しを4月時点の1670万袋から1900万袋へと上方修正した結果の超過と推定されている。以下、抜粋データ(単位:百万袋×60kg)
2007/08 | 2008/09 | 2009/10 | ||||
アラビカ | ロブスタ | アラビカ | ロブスタ | アラビカ | ロブスタ | |
世界生産量(供給) | 88.81 | 51.40 | 80.42 | 54.34 | 89.16 | 54.24 |
消費量(需要) | 77.65 | 48.25 | 78.55 | 49.15 | 78.34 | 50.20 |
需給バランス | 11.16 | 3.15 | 1.87 | 5.19 | 10.82 | 4.04 |
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