コーヒー産地市況ニュース
2009年9月28日
ブラジルの主要生産地帯では、コーヒー収穫期に降雨があり収穫に悪影響をもたらしたが、今後もにわか雨は同国の生産地帯に留まる模様で、コーヒー農家は苦渋を強いられている。
ブラジル国家通貨審議会(CMN)は9月16日、同国のコーヒー生産者支援策として2010年6月までに20億レアル以上(11億ドル)を提供する内容の予算案を承認した。主な内訳は、コーヒー基金(FUNCAFE)への08/09年度収穫に費やした負債返済期限を4年間延長することで約8億6千万レアル、政府による直接買い付けに3億レアル、保管料他に7億レアルなど。
ブラジルの農協最大手COOXUPE社は先週、2010/11年度コーヒークロップについて表年とはいえ4,500万〜4,700万袋との見通しを発表した。昨年、肥料の投与や手入れが少なかったことを反映して、多くのコーヒー樹の状態が余りよくなく、生産性の低下が懸念されている。また2009/2010年度については、およそ30%は降雨による品質劣化が指摘された。
グアテマラ・コーヒー協会(ANACAFE)によると8月の中米5ヶ国とメキシコ、コロンビア、ペルー、ドミニカの輸出量は177万袋で前年同月比21%減少となった。2008年10月〜8月までの累計輸出量は11.3%減の2,424万袋に留まる見通し。
2009年9月24日
ブラジルの国家食糧供給公社(CONAB)は2009年産コーヒー収穫予測(第3回)を発表した。それによると、2009/10年度の収穫量は3,900万袋(アラビカ種=2,840万袋、ロブスタ種=1,060万袋)が見込まれており、表年2008/09年度の4,599万袋(アラビカ種=3,548万袋、ロブスタ種=1,051万袋)から減産予定。今年の収穫はほぼ終了し、各地で開花が始まっている。
ペルー・コーヒーボード(JNC)は2009年度のコーヒー生産量見通しを前年比27%減の307万袋との見通しを明らかにした。民間業者予想は330万袋。減産理由は、周期的な要因に加え、主要産地を襲った豪雨など悪天候による、とのこと。4月−6月が同国の収穫時期にあたるが、その結果8月の輸出量も前年比50%減となった。しかし、2009年1月−7月の輸出累計は、豊作であった2008年からの繰越在庫を消化して前年同月比2.5%増の118万袋を記録している。
2009年9月14日
国際コーヒー機関(ICO)は10日、2008年度の世界コーヒー消費量推計を1億2840万袋(1袋=60キロ)から1億3000万袋に上方修正した。コーヒー主要生産国であるブラジルではコーヒー収穫シーズンがほぼ終了し、産地筋は降雨に伴う品質への影響を懸念している。来年は収穫増が見込まれる中、産地では開花がスタートした、との報告も届きはじめている。
2008年度のヨーロッパ・コーヒーマーケット報告書が発表され、西欧(EU+ノルウェイ+スイス)のコーヒー生豆年間輸入量は5,233万袋(2007年=5,117万袋)で2.3%伸びた。中・東欧に関しては2007年統計が最新で約800万袋(16%増)とのこと。
インドネシア農務省は、同国のコーヒー栽培面積が現在の131万ヘクタールから134万ヘクタールに拡大するのに伴い、2010年度の生産量は年率1.4%増加し、昨年度の689,100トンから699,000トン(1,165万袋)に増加する、との予想を発表した。
ナイロビ発ジェトロ情報によると、スターバックス社は来年から英国とアイルランドの700店舗でルワンダ産フェアトレードコーヒーを販売する、とのこと。ルワンダのコーヒー公社OCIR CAFEによると、2009年度のコーヒー生産量は28,000トンが見込まれ、その内30%は米国向け、45%が欧州向け、そしておよそ20%がアフリカとアジア向けに輸出される見通し。ルワンダは2012年までにコーヒー輸出を年間35,000トン、1億ドルの収入を目指している。昨年実績は22,000トン、4600万ドル。
2009年9月7日
ケニアコーヒーボード代表は、同国のコーヒー栽培面積が都市化の伸張で縮小する傾向にある、と語った。ボードでは長年に亘ってコーヒー栽培面積を16万ヘクタールと推定してきたが、最新の調査では14万5千ヘクタールに留るものとみら
れる。今後はRift Valley, Trans Nzoia, West Pokot, Kerichi地域などが栽培拡大候補地として考えられている。
グアテマラ全国コーヒー協会(ANACAFE)によると、昨年10月〜今年7月の10ケ月間における中米、メキシコ、コロンビア、ペルー、ドミニカ共和国からのコーヒー輸出は、前年同月比で10.16%減少し、22,535,027袋であった。
ドイツ政府統計局によると2008年度に徴収されたコーヒー税は10億ユーロであった。同国ではレギュラーコーヒーに対し2.19ユーロ/kg、インスタントコーヒーには4.78ユーロ/kg、その他製品にもコーヒー含有率に応じて物品税が課される。
NKG統計研究所によると、EU諸国が今年の第1四半期に輸入したコーヒー生豆は1,380万袋で前年同月比60万袋増。品種別内訳ではロブスタ種は横ばいであったが、非水洗式アラビカ種は380万袋から450万袋に増えた。また同期間中、コロンビア産コーヒーの輸入が130万袋から100万袋に減っており、とくにドイツ(42%減)とフィンランド(44%減)で顕著。
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