コーヒー産地市況ニュース
2009年11月30日
タンザニアコーヒー委員会(TCB)によれば、2009年6月ー2010年4月期のコ ーヒー収穫高は前年比27%減の5万トンとなる見込み。減産は周期的な要因や 旱魃など天候要因による、とのこと。(Jetro ケニア情報) *ベトナム統計局によると2009年11月のコーヒー輸出は8万トン(133万袋)と 推定され、前年同月比12.3%増となる。これにより、2009年10月ー11月の累計 輸出量は前年同比23%増の13万5千トン(225万袋)と見込まれている。
ブラジル農相によると、同国のコーヒー農家は今年に入り政府から買い付け たオプション権(11月13日期限)を行使し、100万袋(1袋=60Kg)を政府に売 却する予定。この場合、現行国内価格の1袋当たり275-280レアルより高い 303.50レアルが支払われることになっている。同コーヒーの引渡しは国家配給 公社(CONAB)倉庫となっているが、諸手続きに遅れが生じているようで納期 は12月9日まで延長された。また品質規格(タイプ6、ファインカップ)の選別 で不合格品も出ている模様。
コロンビアでは作物に被害を及ぼす害虫(ブロッカ)が急速に繁殖している ことが指摘され、供給懸念をさらにあおっている。11月にFNC直営倉庫やミル に入荷した新物コーヒーにみられるブロッカ被害は平年の3倍とのことで対策 が検討されている。
2009年11月23日
国際コーヒー機関(ICO)の事務局長は、最新月次報告の中で2009/10年度の 主要産地状況についてふれ、ブラジルの公式発表されている生産高3900万袋は ほぼ収穫済みであるが、最近の豪雨による品質被害並びに2010/11年度の開花 への影響が懸念されている。コロンビアは、08/09年度の生産高が870万袋と、 1973/74年以来の低水準に達しているほか、2009/10年度についても従来予測を 下回る見通しが示された。ベトナムも天候不順の影響で現クロップが心配され ている一方でアフリカ、アジア、中米などの生産増が期待できる、との事。総 括して09/10年世界生産高を123〜125百万袋(前年は128百万袋)と推定し、地 域差はあるものの総じて消費は上昇基調(2008年=130百万袋)にあるという ことで当面堅調な相場展開が示唆されている。
米国スターバックス社が新興国市場での事業を拡大する方針が報じられてい る。(日経MJ 11月20日) BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)のほか、次の成長市場とされるベ トナムなどVISTA(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼン チン)と呼ばれる中堅5ヶ国への参入を本格検討し始めており、現在約50ヶ国 に5500店ある海外店舗の拡大に弾みをつけ、成長軌道への復帰を目指す、との こと。
2009年11月16日
国際コーヒー機関(ICO)加盟国の2008年10月〜2009年9月の年間コーヒー輸出高は9,758万袋となり、前年同期比1.6%増加した。種類別内訳は、コロンビア・マイルドが前年比20.9%減、アザーマイルドは5.4%減、ブラジルナチュラルは13.6%増、そしてロブスタは4.9%増加した。2007/08年から2008/09年にかけて、ブラジルのシェアは29.1%から32.3%へ、ベトナムは16.4%から17.8%へと拡大した一方で、コロンビアは12%から8.9%へと低下している。
イタリアの大手コーヒーロースター、ラバッツァ社は、新興国のインドとブラジルをそれぞれアジア太平洋地域とラテンアメリカ地域のハブ拠点として位置付け、今後の積極投資先として計画を進めている。同社は90ヶ国以上に進出しているが、今後3年間でイタリア国内のシェアを落とすことなく、現在売上高の40%を占める海外のシェアを50%にまで伸ばしたい、とのこと。インドでは2007年以降、地元のコーヒーショップチェーンとベンダーを買収しているが、今度はAndhra Pradesh州に焙煎工場(5百〜7百万ユーロの投資額)を設立予定。2011年稼働を目指した初期製造能力は年間1,100トン、需要の伸びが見込めれば2014年までに年産1,600トンへと引き上げる。まずはインド国内市場への販売を展開し、次いでアジア太平洋市場を目指す。ブラジルでも小規模のコーヒーベンダーや販売会社を買収済みで、焙煎工場の設置場所を調査中のようで、インド同様の投資戦略を計画している。2008年度のラバッツァ社総売上は前年比9%伸びて11億2千万ユーロ(16億6千万ドル)であった。
2009年11月9日
英国系大手商社アルマジャロ社は、ベトナムの2009/10年度クロップ見通し について114万6千トン(1910万袋)と発表した。 その内、およそ111万6千トンがロブスタ種と推定されている。
ペルー、コロンビア、メキシコ、ドミニカと中米5ヶ国の9月度地域コーヒ ー輸出実績は150万2946袋に留まり、前年同月比26%の減少となった。2008年 10月ー2009年9月の年間輸出累計は2573万袋となり前年同月比12%の減少となっ た。ペルーは大幅な輸出の伸びを示したものの、コロンビアやその他中米の悪 天候による今期減産を補うには至らなかった。
国際コーヒー機関(ICO)事務局長は、世界コーヒー消費量は引き続き堅調 であり、2009年に少なくとも1.5%増えて132百万袋に達する、との見方を示し た。
ケニア農務省は、同国のコーヒー・ブランド商品の開発が進行中であること を公表した。3ヶ年と推定されるその計画が実行されると、現在のオークショ ン、直売、に次ぐ第3の販売経路を開くことになる、と説明された。
2009年11月2日
ブラジル農務省は昨年3,560万ドルに留まったインスタントコーヒーの輸出額を3年後には約5倍の1億5,000万ドルに増加させることを計画している。それには競争力あるブレンド品開発も必要で、他国産原料豆の輸入も再度検討される、とのこと。
ドーナツチェーン「ミスタードーナツ」を運営するダスキンは11月1日、店内飲食を中心としたカフェタイプの都心型店舗「カフェ アンドナンド」1号店を横浜市西区にオープンした。従来型のミスド店舗の出店余地が限られる中、都市型の新業態に経営資源を投入し、全国展開を目指す、とのこと。設定価格帯はドーナツが180〜280円、飲料が300〜440円、想定客単価は650円で初年度の月間売上目標は1300万円、と発表されている。
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