コーヒー産地市況ニュース
2010年4月27日
<ペルー輸出業者からのレポート>
09年のペルーコーヒー生産量は、08年比15%減の約3.2百万袋となった。
要因として、09年が裏作であったことが挙げられる。
ペルーの2010年のコーヒー生産量は09年比で約20%増の約3.8万袋となる見通し。
(1)生産地の拡大、(2)単収改善、(3)2010年が表作にあたる、ことが背景。
因みにペルーでは6月から2010クロップの輸出が開始される。
ペルーの単収は増加しており、現在約12袋(60kg)/ha。
因みにグアテマラは同13袋、コスタリカは同40袋と言われている。
09年のペルーコーヒーの輸出先は、以下の通り。(日本は11位(1%)、韓国は6位(2%))
1位:ドイツ(30%)
2位:米国(22%)
3位:ベルギー(12%)
4位:コロンビア(10%)
5位:スエーデン(4%)
<エルサルバドル産地情報/2010年3月輸出量>
エルサルバドル産コーヒー生豆の2010年3月輸出量は165,323袋(1袋=60kg)であったとNational Coffee Councilは発表(昨年同月比5.6%減)。
結果08年10月-09年3月に対して、09年10月-10年3月の輸出量は1.4%増であったことになる。(Source:Newedge)
<ウガンダ産地情報/2010年4月輸出量>
ウガンダCoffee Development Authorityは同国の2010年4月コーヒー生豆輸出量が約184,000袋となる見込みと発表。
昨年同月比11%減であるが、これは例年よりも降雨量が多かったことに起因する。(Source:Newedge)
2010年4月26日
ブラジルの新物は、幸い今のところ産地は好天に恵まれ、セラードや南ミナス地方では例年よりも早く収穫が始まっている。
メキシコ、コロンビア、ペルー、ドミニカ共和国と中米5ヶ国(コスタリカ、グアテマラ、エルサルバドル、ニカラグア、ホンジュラス)の2010年3月期コーヒー輸出量は前年同月比3%増加し、279万袋であった。2009年10月〜2010年3月の6ヶ月累計実績では、前年同期比13%減少し、1,143万袋であった。(Anacafe報告)
ブルンディのコーヒー機関は、2010年4月〜2011年3月の同国コーヒー生産見通しを31,000トン(前年=6,381トン)と発表した。
スターバックス社のシュルツCEOは近い将来、同社の北米以外の市場としてアジア、とりわけ中国を重要視しており、今後日本を上回る出店を計画している、とのこと。同社は1999年に中国での第1号店を北京にオープンし、総店舗数は現在376店。(日本には878店舗)。まだ進出していないインドやベトナム市場についても関心を示しているが、いずれも慎重に進めていく方針。21日に発表された同社の1〜3月期の純利益は2億1730万ドルと、前年同期実績の9倍近くとなり好調。ただ、米国がk職産業への客足が戻り始めたとはいえ、業界全体の既存店売上高は2月まで21カ月連続で前年割れで、依然として厳しい環境。
2010年4月19日
国際コーヒー機関(ICO)によると、2009〜10年度の世界のコーヒー生産量は前期非4.8%減の1億2000万〜1億2200万袋(1袋=60キロ)と見込まれる。一方、同期の消費量については前期の1億3000万袋に増える見込み。また、2009年12月末における輸入国在庫は2009年9月末時点の2,560万袋から2,260万袋に減少している。
コロンビアの生産者連合会によると、同国は3月中に54万4000袋を輸出し、前年同月の81万7000袋から急減した。同連合会は4月の生産量が前年同月比2倍のおよそ69万袋が見込まれると発表し、クロップが回復しつつあることを強調しているが、まだ過去10年の平均生産量84万4千袋と比較するとかなり少ないレベルにある。また産地からはエルニーニョ現象による異常天候でブロッカ(虫)被害や歩留まりの悪さなども指摘されており、供給は品質/数量、共に厳しい状況が続いている。
ケニア中央銀行によると、2010年1月の同国コーヒー生産量は天候不順により前年同月比30%減の66,000袋と発表された。
ベトナム政府は、コーヒー農家への財政支援を目的に4月15日から約20万トンの在庫を買い上げるローンを提供する計画を発表した。参加輸出業者はおよそ15社。同国では、コーヒー生産環境が著しく悪化しており、政府による支援の動きが本格化している。在庫備蓄期間は6ヶ月で、一時的な需給引き締め策に留まるが、相場に対してはプラス要因と受け止められている。
2010年4月12日
ブラジルのグリーンコーヒー輸出業者協会(CECAFE)によると、3月のコーヒー生豆輸出量は前年同月比並みの236万袋(1袋=60キロ)だった。品種別内訳はロブスタ種=約4万袋、アラビカ種=232万袋。2010年1月−3月の累計は736万袋で前年同月比2.49%減、日本向けは53.6万袋で前年比12%減少している。同期の累計輸出額は11億6,386万ドル。
ベトナムの2010〜11年度の収穫量はほぼ前年度並みとなる見通し。相場の値下がりを背景に農家らが投資を減らしたため、単位面積当たり収穫に影響が出ている、とのこと。
タンザニアコーヒーボードは、2010/11(5月−4月)クロップ年度より、生産地域における農家最低指標価格を設定する意向を明らかにした。ニューヨーク市場とロンドン市場のコーヒー相場を基準としたモシ・オークションの相場状況が反映される見込み。
オランダ系多国籍企業のサラ・リー社は、4月7日からフランスの主要小売店で同社の新製品L'or Espressoカプセルを発売した。Nespresso機でも互換性があるとされるこのカプセルは、風味のまろやかさ、強さなどに応じて4種類(Delizioso, Decaffeinate, Splendente, Forza)が用意されている。いずれも原料は100%アラビカ、UTZ認証コーヒーのみを使用しているとのこと。
全米コーヒー協会(NCA)の年次調査によると米国のコーヒー消費は不況に関わらず安定しており、家庭内消費が伸びている。
2010年4月5日
先週JAFChemistry誌に掲載されたブラジルのカンピーナス大学研究班の報告によると、コーヒー豆には殺虫効果のアルグロブリンというたんぱく質が多量に含まれていることが分かった。人体には無害とされるこの成分は焙煎によって破壊されるので抽出コーヒーには含まれないが、この遺伝子を利用することで、植物の害虫への耐性を強化できる可能性が期待される、とのこと。
世界のコーヒー消費量・地域別推移 (単位:百万袋/1袋=60KG)出所:C&CI誌March2010 |
|||
---|---|---|---|
大陸 | 2000年 | 2008年 | 増加(年率=%) |
伝統的消費国 | 63.4 | 68.6 | 0.9 |
生産国 | 25.6 | 35.9 | 3.8 |
インドネシア | 1.7 | 3.3 | 8.0 |
新興国 | 15.7 | 25.6 | 5.5 |
ロシア | 1.7 | 3.7 | 8.0 |
韓国 | 1.2 | 1.7 | 3.3 |
世界合計 | 104.7 | 130.0 | 2.4 |
│ 最新情報へ戻る │