コーヒー産地市況ニュース
2010年7月26日
米スターバックスは21日、4〜6月期の純利益が前年同期比37.2%増の2億700万ドル(約180億円)になったと発表した。主力の米国店舗でコーヒー飲料の販売回復に弾みがついたほか、米国外でも順調に客足を伸ばした。売上は8.7%増の26億1200万ドル。同社は1年間に500店を純増させることを柱とする2011年9月期通期の出店計画も発表し、本格的な投資を再開する。
メキシコ、コロンビア、ペルー、ドミニカ共和国と中米5ヶ国の6月度コーヒー輸出量は前年同月比5.3%減って236万5千袋と報告された。2009年10月−2010年6月の9ヶ月累計は1,812万袋となり、前年同期比10.9%減少している。
ブラジルはサンパウロ州北西部で、ロブスタ種コーヒーの栽培が進んでいる。同地域は伝統的にアラビカ種の産地として知られているが、近年ロブスタ種生産の方が収益性は高いということで栽培内容に変化が生じてきている。業界関係者の話では、アラビカ種に比べ、売価が45%安くてもロブスタ種の生産コストの方が安く、利益率は20%〜30%高い。サンパウロ州には大手コーヒー加工業者(焙煎業者約250社、インスタントコーヒーメーカー3社などが年間約700万袋消費している)も集中しており、消費地に近いこともメリット。他州から原料調達するより、運賃、流通税なども割安となるので、産業界も歓迎している。
世界各地で異常気象が伝えられている。「ラニーニャ現象」も予報されており今後産地の天候、台風やハリケーン情報にも要注意。
2010年7月26日
ベトナム情報
2010年6月輸出量は92.011トンと、前年同期比15%増。
USDAレポートによると10/11クロップの生産量見込みは16百万袋〜18百万袋と前クロップから大きな増減はないとしているが、以下の2点については今後注視する必要有り。
(1)2010年5月までの降雨量が平均降雨量の55%程度と、少雨が続いていること。
(2)農薬の販売数量が昨年比10%減となっており、農薬の使用量減少が予想されること。
コロンビア情報
コロンビア国立コーヒー生産者連合会(FNC)のルイス・ジェナロ・ムニョス総裁は22日、同国の今年下半期のコーヒー生産高が600万袋(1袋=60キロ)に達する可能性があるとの見方を示した。同総裁は、下半期の生産高については楽観的で、上半期を上回る見込みだ、と述べた。上半期の生産高は400万袋だった。
トピックス〜ブラジル
気象予報会社のSOMARによると、コーヒー生産地では引き続き乾燥し収穫に適した天候が続き、気温も例年より高くなる見通し。
同国コーヒー産業協会(ABIC)によるとNYCの上昇に伴い原材料価格が高騰しているため、来月初頭からコーヒー製品の小売価格は平均で15%上昇する見通しとのこと。ただし、価格の上昇にも関わらず、売上は好調を維持すると予想しているとのこと。
トピックス〜世界
LICHT社は、09/10クロップの生産量見通しを前回見通し(1億2700万袋/60kg)から2.2%下方修正し、1億2420万袋/60kgとし、その内訳は、アラビカが7430万袋/60kg、ロブスタが4990万袋/60kgとのこと。また、10/11クロップはブラジルが表作に当たるため、現在の需給の逼迫は緩和されるものの、世界のコーヒー消費量は増加し続ける為、11/12クロップには再び需給が逼迫すると予想している。
2010年7月20日
ブラジル
気象予報会社のSOMAR によると、寒冷前線の勢力が弱まり、コーヒー主要生産地では今週いっぱいは乾燥し収穫/乾燥作業に適した天候が続き、気温も例年より高くなる見通し。
メキシコ
同国コーヒー協会によると、6 月の輸出量は前年同月(29.2 万袋/60Kg)比33%減の19.5 万袋/60Kg となり、2009 年10 月から2010 年6 月までの累計輸出量は前年同期(214.6 万袋/60Kg)比4%減の205.2 万袋/60Kg となったとのこと。
ニカラグア
同国コーヒー協会によると、6 月の輸出量は前年同月(16.5 万袋/60Kg)比32%増の21.7 万袋/60Kg となり、2009 年10 月から2010 年6 月までの累計輸出量は前年同期(104.8 万袋/60Kg)比30%増の136 万袋/60Kg となったとのこと。
ベトナム
同国政府によると、台風Conson の到来により、北部では既に70 名以上の死者が発生し、今後も洪水や地滑り等の被害が発生する可能性があるため、軍隊3,500 名を派遣し、何千名にも及ぶ市民を、山岳部等の危険な地域から避難させたとのこと。
2010年7月5日
北米オーガニック・コーヒー産業2010年度報告書(2010年6月15日発行)によると、2009年の米国とカナダに輸入されたオーガニックコーヒーは4.1%増加し、小売市場規模は14億ドルに達した。2004年から2009年にかけての年間平均増加率は21%だったのでややペースダウンしているものの、リーマンショック以降の厳しい環境下において、高価格商品としては健闘している。
ベトナム総合統計局によると、2010年6月度のコーヒー輸出は前年同月比15.3%増加して9万トン(150万袋)であった2009年10月−2010年6月の9ヶ月累計輸出量は93万トン(1550万袋)となった。
2010年6月29日、香港に上場する中国政府系の複合企業、華潤創業(CHINA RESOURCES ENTERPRISE)は香港第2のコーヒーチェーン「パシフィック・コーヒー」の株式80%を3億2660万香港ドル(約37億円)で取得する、と発表した。パシフィックは現在、香港に83店舗、シンガポール、マカオ、マレーシアにライセンス店舗を有するが、中国本土にはまだ5店舗。だが、華潤創業は中国本土でスーパーマーケットのチェーン展開もしており、その数は約200店舗に上る。同社はこれら全てにパシフィックの店舗を構える考えで中国最大のコーヒーチェーンを目指す、との意向を示した。一方、10年以上前に中国本土に進出したスターバックスは現在約380店舗だが、ハワード・シュルツCEOは4月にこれを「数千」にまで増やすと述べている。
本日7月5日、ニューヨーク市場は独立記念日にて休場。
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