コーヒー産地市況ニュース
2010年8月30日
スターバックス社は8月16日、中米への店舗展開を発表した。最初の店舗はエルサルバドルの首都サンサルバドルに2010年末までに開店する見通し。中米はベリーズを除いて主要輸出商品はコーヒーという「コーヒーどころ」で今後地場資本コーヒーショップチェーンやマックカフェ、ミスタードーナツなどとの激しい競争が予想される。同社はこれまでメキシコ、ブラジル、アルゼンチン、チリ、ペルーに進出しており、中米にはコスタリカにコーヒー豆の調達と品質管理の拠点を設けている。(Jetro)
スイス食品大手のネスレ社は最新事業報告の中で、1-6月期の純利益と売上高はいずれも増加し、2010年12月期通期見通しを据え置いているものの、原材料費の上昇が逆風となり、7-12月期は「一段と厳しいものになる」と警告。商品価格(粉ミルク、ココア、小麦、コーヒー他)の急騰や消費者の支出削減傾向を懸念しており、飲食品業界全体の弱気見通しを示唆している。
2010年8月24日
天候情報/米気象予報会社
・向こう1週間程度はブラジルのコーヒー産地への降霜懸念はなし。
・ここ数週間、メキシコ南部から中米地域にかけての降雨量は平年を上回っており、一部では土砂災害の懸念があるという。グアテマラの月間降水量を地域別に見ると、太平洋寄りの低地産地域で平年比約20%増、アンティグア地域で倍増、それ以外では5-10%増となっている。
グアテマラ
米スターバックス社は、中米初の店舗をエルサルバドルの首都・サンサルバドルにオープンすると発表した。時期は今年末の予定。現地でKFCやピザハット、ウェンディーズ等を幅広く展開するCorporaction de Franquicias Americanasがフランチャイズ契約を結んだ、以後グアテマラ等、他の中米諸国にも店舗展開するとのこと。
ブラジル生産量予想
国際コーヒー機関(ICO)は、2010-11年のブラジル生産予想を4,700万袋(1袋=60キロ)と発表した。2002-03年の記録的な4,848万袋よりも若干下回るものの、昨年2009-10年の3,947万袋を大幅に上回ることとなる。
また、ICOは、ベトナムの降雨不足による減産懸念に言及しながらも、世界の2010-11年度のコーヒー生産高見通しについては、1億3,300万〜1億3,500万袋(1袋=60キロ)に据え置いた。
2010年8月23日
先週のニューヨーク市場は、9月限りの第1通知日を23日に控え、12月限りへのポジション替えが活発に取引され、期近限月は2008年3月以来の水準へと大幅続伸した。ロンドンのロブスタ市場も追随し、急伸。投機相場の調整局面入りが待たれる。
国際コーヒー機関(ICO)は2010/11年度の世界コーヒー生産量見通しを133〜135百万袋(1袋=60kg)に据え置き、ブラジルのコーヒー生産予想を先月発表した5,000万袋から4700万袋へと下方修正した。
メキシコ、コロンビア、ペルー、ドミニカ共和国と中米5ヵ国(ニカラグア、エルサルバドル、グアテマラ、コスタリカ、ホンジュラス)の7月度コーヒー輸出は前年同月比7.6%減少し、197万6千袋。昨年10月から7月までの10ヶ月累計は、2005万袋で前年同期比10.8%減っている。
NKG調査会社の8月9日付け最新報告では、2010/11年度世界コーヒークロップ見通しは前年比2,090万袋増の1億4250万袋。その内、ブラジルは5,820万袋(前年比1,450万袋増、前表年の2008/09年度比420万袋増)が期待されている。豊作により小粒豆の比率が多いのではないか、と懸念する向きもいるが、収穫時に好天に恵まれたこともあってカップ品質は良好と評価されている。世界需給バランスに関しては、2009/10コーヒー年度には360万袋の不足、2010/11コーヒー年度には供給が需要を約410万袋上回る(アラビカ種で510万袋の余剰、ロブスタ種でおよそ110万袋の不足)と推測されている。
2010年8月16日
ブラジルコーヒー輸出業者評議会(CECAFE)によると、7月のコーヒー生豆輸出量は前年同月比8.1%増の217万袋、インスタントコーヒーなどを含めて244万袋(生豆換算)を記録した。2010年1月-7月の7ヶ月間コーヒー輸出は前年同期比2%減の1,680万袋となったものの、販売高は26億5千万ドルを記録し、前年同期比14%増加した。品種別では85%がアラビカ。主要仕向け地はEU諸国(27ヵ国)が全体の51%、米国が21%、亜細亜が17%となっており、最近急増しているのは南米地域で6%を占めるようになっている。国別では米国に次いで、ドイツが19%、イタリアが8%、日本が7%と上位を占めている。
スターバックス社は、米国で昨秋新発売し、10ヶ月を経過したインスタントコーヒー「ヴィア コーヒーエッセンス」の売上が1億ドルに達した、と発表。同社の看板商品の1つ、フラプチーノは年間20億ドルを売り上げているが、1億ドルを達成するために3年を要したとのことから、好調な滑り出しと評価されている。調査結果ではVIAは55%が家庭で消費され、25%が職場、20%が移動中とのことで、同商品をきっかけに主婦や男性など新規客層の取り込みにも成功している模様。
ドイツ統計局は2009年度のレギュラーコーヒー製造が537,495トンで前年比0.5%に留まった、と発表した。レギュラーコーヒーの内、カフェインレスの製造は前年の39,703トンから26,080トンへ、一般コーヒーは495,331トンから511,415トンに増えた。コーヒーエキスは前年の120,255トンから107,629トンに減り、コーヒー・紅茶飲料は2008年の593百万リットルから509.8百万リットルとなった。
2010年8月9日
先週3日、米国のJ.M.SMUCKER社は、最近の原料生豆相場高騰を反映したコーヒー製品の値上げを発表した。FOLGERS, DUNKIN'DONUTSやMILLSTONEなどの同社主要製品は平均9%値上げされるとのことで、今後KRAFTなど他社も追随見込み。
コロンビア国立コーヒー生産者連合会は、2010年7月の生産量が前年同月比35%増加して787,000袋(1袋=60kg)になり、2009年10月から2010年7月までの10ヶ月生産累計は695万3千袋(前年同期は780万袋)、輸出は605万袋(前年同期は774万袋)。
韓国スターバックスは年内に40店舗以上を新規出店し現在の319店から360店舗に増やす計画を発表した。1999年に進出した同社は現在、韓国における最大コーヒーチェーンで、次いでAngel(283店舗)、Caffebene(240店舗)とのこと。韓国には大手コーヒーチェーンが12社あり、その内5社は外資系(Starbucks, Coffee Bean, Pascucci, Cafe Illy, Tullys)。(BInv.News 8/3)
レインフォレスト・アライアンス認証団体は、ブラジルにおいて今後さらに積極的な活動を計画している。2009年に認証されたブラジル産RAコーヒーは90万袋で、2010年にはそれを170万袋、2012年には400万袋に増やすべく取り組んでいるとのこと。
中国の税関統計によると、2010年6月のコーヒー輸出量は2,903トンで前年同月比41.3%増、2010年上半期は累計で12,813トン、前年同期比37.3%増加した。主要原産国はベトナムで10,055トン。一方、2010年上半期の輸出は27,602トンで前年同期比9.6%増、主要仕向け先はドイツ(14,074トン、前年同期比2.5%減)と米国(5,729トン、前年同期比402%増)。
2010年8月2日
タンザニアコーヒー情報
タンザニア・コーヒーボード(TCB)は、10/11クロップの第一回オークションを8月5日に行うと発表した。次回(第二回)のオークションは8月19日に開催される。尚、第一回のオークションでは、アラビカ・コーヒー約7,500袋、ロブスタ・コーヒー約9,000袋が競売にかけられる予定。
コロンビア産地情報
コロンビアの主要産地における7月の降水量は平均月間降水量の200%程度となっており、ラニーニャの影響と見られる。現地ではクロップへの影響が懸念されており、既にメインクロップの収穫に遅れが生じており、端境期が長引くとの声も聞かれ始めている。
ベトナム産地情報
ベトナム統計局(GSO)は、同国の2010年7月のコーヒー輸出量が90,000トンと、前年同月比70%増となる見込みを発表した。直近10ヶ月(09/10クロップ)の累計輸出量は前年同期比1.3%増の1.025百万トンとなる。
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