コーヒー産地市況ニュース
2010年10月25日
ICEコーヒー委員会はブラジルの高品質アラビカ種生豆(Washed, semi-washed)のニューヨーク定期市場への上場を推薦。これを受けて、同国のコーヒー生産者らが数年前から申請してきたNYC認証玉となる可能性が強まっている。今後、ICE役員会の承認を得る必要があり、実効は早くても2013年の見込み。(ロイター電15日)
メキシコ、コロンビア、ペルー、ドミニカ共和国と中米5ヶ国(ガアテマラ、コスタリカ、ホンジュラス、ニカラグア、エルサルバドル)の2009/10年度コーヒー輸出は2,327万袋(1袋=60kg)に留まり、前年同期比およそ10%減少した。
ブラジルのコーヒー主要産地で広範囲に亘る降雨が観測され、良好な開花状況が報告されている。このまま天候に恵まれれば、裏年にあたる来季も、収穫量は今季の10-15%減に留まるのではないか、とのこと
2010年10月21日
【ブラジル天候】
コーヒー主要産地では良好な開花が観測されているが、現状の良好な天候パターンが続けば、来季の生産量は裏年に当たるにも関わらず、今期の10-15%減に留まるとの予想も報告されている。
【コロンビア国内市場】
収穫が未だ本格化しておらず昨年の同時期と比べると、現時点の生産量は少なくなっている。ただし、先週産地では晴天となりチェリーの成熟が進んだため、生産者や輸出業者は今後チェリーの国内流通量が徐々に増加すると予想しているとのこと。
【ガテマラ市況】
生産者は今クロップの収穫の状況を見ながら、慎重に販売を進めているため、取引は停滞しているとのこと。
【ガテマラ天候】
乾燥した天候となり、この先数日間は降雨は観測されない見通し。また、太平洋沿岸部と西部ではサビ病の発生と、暴風雨による道路の被害が発生している様子。
【ホンジュラス市況】
・一部海外バイヤーは買付に関心を示したものの、彼らのアイデア価格と輸出業者のオファー価格との隔たりは大きく、取引は活発でなかった模様。
【ホンジュラス天候】
・降水量は減少しつつあり、一部産地では既に収穫が開始されているものの、本格的に収穫が開始されるのは10月末〜11月初頃と予想されている。
【エルサルバドル市況】
海外からの需要は引き続き堅調とのこと。
【エルサルバドル天候】
乾燥した天候となっているものの、10月末頃から再び降雨が観測されると予想されている。
【エルサルバドル収穫】
10月初頭から一部産地では収穫が開始されており、一日約767袋/60kg程が輸出業者のミルに搬入されているとのこと。
【エチオピア国内市場】
海外バイヤーからの旺盛な需要により、先週の輸出成約は前週の比192%増の3,225トン(5.4万袋/60kg)に達したとのこと。そのうち95%がUnwashedでWashedは5%に留まった。
2010年10月18日
国際コーヒー機関(ICO)は2010/11年度の世界コーヒー生産量見通しを、1億3,300万〜1億3,500万袋と発表し、前月からの修正なし。短期的には天候不順によるアラビカ種の供給懸念、さらに2010年度の世界コーヒー期末在庫が過去最低水準の1,200万袋まで落ち込むとの見通しを示して、相場は不安定で高止まりする、とのこと。
タンザニア・コーヒーボードは2010年5月〜2011年4月期のコーヒー生産量見通しを前回発表の55,000トンから65,000トンに上方修正した。天候に恵まれた結果、当初予想より収穫が増える見込み。
タイのIllycafe製品輸入販売代理店であるItalasia Trading社は、同国市場でプレミアムコーヒーを普及させるため、「コーヒー大学UDC」を設立した。バンコクの自社オフィス内にトレーニングルームや諸設備に1千万バーツ投資して開校した。Illycafe社のコーヒー文化マネジャーRoberto Morelli氏によると、このUniversita del Caffe della Thailandiaは、同社が進めているイタリアコーヒー文化振興事業の一環であり、成長著しいアジア圏内にあるタイは非常に有望な市場と位置付けられているとのこと。今後コーヒー専門家を育成することで、さらなる普及と消費の拡大を目指す。
2010年10月12日
ブラジルのグリーンコーヒー輸出業者協会(CECAFE)の月次報告によると、9月の同国コーヒー生豆輸出高は2,929,464袋(ロブスタ種=155,244袋、アラビカ種=2,774,220袋)となり、前年同月の243万袋を大きく上回った。今年1月〜9月の累計は20,478,399袋(ロブスタ種=881,151袋、アラビカ種19,597,248袋)で前年同期比1%増となっている。一方、同期間のインスタントコーヒー輸出は堅調で、生豆換算240万袋(前年同期比13%増)、とのこと。
コロンビア国立コーヒー生産者連合会(FNC)によると、同国の2010年9月度コーヒー生産高は前年同月を13%上回る53万袋に達した。これで6ヶ月連続前年を上回る生産高となったが、2009年10月−2010年9月の生産高は809万8千袋で、まだ前年の866万4千袋を下回っている。いずれの年も2007/08年度の生産高1,252万袋に比べ、著しく少ない。9月は輸出高も前年同月比5%伸びているが、2009/10年の年間輸出高は720万袋で前年同期の872万袋を下回っている。
インドネシア・コーヒー輸出業者協会(AEKI)発表によると、同国の2009年10月−2010年9月の年間輸出量は前年同期比約10%減の36万トンに留まる見通し。輸出の85%を占めるロブスタ種が多雨により減産したことが主要因とされている。
2010年10月12日
【ブラジル産地情報】
・CECAFEによると、同国の9月の輸出量は、過去最大の水準となり、293万袋(60KG麻袋換算、前年度同時期比21%増)となった。尚、8月の輸出量は、260万袋。
・ロイター通信によると、2010/11クロップの収穫がほぼ終了し、産地は2011/12クロップの生産に注力する中、昨今の乾燥状態による影響が懸念されているとのこと。
・同通信によると、国内価格は過去13年来のニューヨーク定期市場高騰と連動し上昇傾向にあったが、ここ数日の下げに伴い緩和傾向にある模様。
【コロンビア産地情報】
・コロンビアコーヒー生産者連合によると、同国の9月の生産量は、前年度同時期比13%増の53万袋(60KG麻袋換算)となった。(輸出量は、前年同期比5%増)
・同連合によると、2010/11クロップの総生産量は950万袋〜1000万袋となる見込み。
2010年10月4日
コロンビア農業省によると、長雨などの影響でコーヒー生産農地の3分の1でロヤ菌が流行しはじめており、来年度の生産にも影響が及ぶ可能性がある、とのこと。2010暦年の生産見通しは約1千万袋。
キューバの共産党機関紙は、昨年の同国コーヒー生産量が史上最低の5500トンとなったことを憂い、今年は最低でも6700トンの収穫を目標としている。1940年代には世界トップレベルの輸出国で、1961-62年には60,000トン生産していたことから、農業省は長期的計画として、コーヒー農園を再生し、1970年代の年間28,000〜30,000トン水準まで回復させることを目指している。
ベトナム政府発表では、2010年のコーヒー生産量見通しは前年比2.5%増の1800万袋。既に一部地域で収穫が始まっている。
国際コーヒー機関(ICO)加盟国の2010年8月におけるコーヒー輸出は792万3千袋で前年同月比3.8%増加した。2009年10月〜2010年8月の11ケ月累計は8,633万5千袋で前年同期比4.4%減少している。種類別では、コロンビアマイルドが21.3%減、アザーマイルドは2.5%増、ブラジルナチュラルは1.5%減、ロブスタは6.3%減少した、とのこと。
2010年10月4日
【インドネシア産地情報】
・インドネシアコーヒー輸出業者協会によると、2010年の輸出量は天候不順による生産停滞の為、前年比12.7%減の35万トンとなる見通し。同輸出額は、コーヒー相場上昇の影響から前年比3%増の795.5百万ドルと予測されている。
・多雨に伴い、コーヒーを含む農産品価格が上昇するとの予測から、ジャワ地域では農民がコーヒーをホールドする状況が続いている。同地域では、収穫量全体の約60%が市場へ出回っており、残りの約40%は依然農民が保有している模様。
【ブラジル天候情報】
ミナス・ジェライス州南部からパラナ州にかけては、今後頻繁な降雨が予想されており、幅広い産地エリアでの開花への期待が高まっている。一方で、ミナス・ジェライス州北部からバイア州にかけては、ミナス・ジェライス州南部やパラナ州ほどの降雨は、まだ無い状況。
【中米産地情報】
・メキシコ南部やニカラグアでは激しい降雨の継続が懸念されていたが、来週にかけては、降雨が弱まる見通し。一方で、パナマやコスタリカでは激しい降雨が予想されており、河川の氾濫や湿度上昇による病害虫の発生への懸念が高まっている。
・グアテマラ生産者協会(ANACAFE)によると、09/10クロップ(2009年10月〜2010年9月)の輸出量は、速報値で341万袋/60kgと、前クロップ比1%の減少となった。これは、前年に引き続き天候が不順であったこと、特に5月末に上陸した熱帯低気圧アガサの影響が大きかったとのこと。また同様に、ホンジュラス生産者協会は、09/10クロップの輸出量速報値を、前クロップ比4.6%増の316万袋/60kgであったと発表した
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