コーヒー産地市況ニュース
2010年11月22日
英国系トレーダーArmajaro社はベトナムの2010/11年度生産量について2000万袋(その内ロブスタ種が1940万袋)との暫定見通しを発表した。最近の傾向として、他の生産国(フィリピン、エクアドル、インドなど)への輸出が伸びている、とのこと。
米国市場での主要コーヒーブランド、フォルジャーズを販売するJMスマッカー社は、コーヒー価格の上昇が同社の第4四半期利益を圧迫しているとし、今営業年度中に同社コーヒー製品の再値上げを実施する可能性があると述べた。
新華社ニュース(メディア新日中11/18)によると、スターバックス社のハワード・シュルツ会長兼CEOはこのほど、雲南省プーアル市政府、雲南省農業科学院との間で、同省にグローバル・コーヒー拠点とコーヒー研究・発展センター、コーヒー栽培者支援センター、コーヒー豆簡易加工工場を建設することで合意した。雲南省にはネスレやマクスウェル、クラフト、ニューマンズなどのコーヒー大手が多数進出。世界のコーヒー大手による投資が増え近年雲南省ではコーヒー産業が急速に発展している。
2010年11月15日
【ブラジル産地情報(Source: CE CAFE(ブラジルコーヒー輸出者協会)】
・ブラジルアラビカの2010年10月のアラビカ輸出量は、2,999,698袋(前年同期比20%増)となった。(アラビカ、ロブスタ合計で311万袋)以下に、アラビカ月間輸出量推移をまとめたグラフを添付。
ブラジルアラビカ月別輸出量推移
年月 輸出量(単位:1万袋)
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200911 230
200912 220
201001 221
201002 201
201003 235
201004 198
201005 211
201006 166
201007 203
201008 247
201009 286
201010 300
【コロンビア生産量と輸出量情報】
・コロンビア全国コーヒー生産者連合会(FNC)は9日、2010年10月の同国コーヒー生産量が前年同月比9%増の807千袋(1袋=60kg)と発表した。2010年1月からの生産量累計は6.78百万袋となり、FNCが2010年1-12月の見通しとして掲げる9.50百万袋の達成は厳しいとの見解が濃厚となった(※9.50百万袋達成の為には、11月と12月で夫々1.36百万袋の生産量が必要となる)。輸出量は、2010年10月は前年同月比9%増の584千袋となったが、1-10月の累計は5.84百万袋と前年同期比10%減となった。
【スマトラ輸出量情報(ロイター情報)】
・ロイターによると、インドネシアスマトラ島南部の10月の輸出量は、前年同月比18%減の424千袋(1袋=60kg)となった。2010年1-10月の輸出量累計は3.31百万袋となり、前年同期比36%減となった。
【ベトナム産地情報(弊社駐在員情報)】
・2週間程度降雨が続いており、収穫が本格化する11月後半にかけて乾季に移行できるか注視する必要有り。
・11月中に台風が再度上陸することが予測される為注視が必要。
・09/10クロップの品質は安定していたのとの見方が大勢であるのに対し、現時点では10/11クロップの品質への懸念が強い模様。
2010年11月8日
ベトナムの大手コーヒー輸出業者によると、2010/11年の同国コーヒー生産高は前年の1933万袋から1916万袋に減る見通し。またコーヒーからゴムの栽培に転換している農家もあるため、将来の増産も限られる、とのこと。一方、同国の業界関係者や省庁は、ロブスタ価格の下落防止策として833万袋を6ヶ月間備蓄する計画について大筋で合意し、政府承認待ちとなっている。
米コーヒーチェーン大手スターバックスの7-9月期(2010年度第4四半期、10月3日まで)決算は、顧客ロイヤルティープログラム、インスタントコーヒー「Via」、フラペチーノのカスタマイズによる客足増加を受け、1株当たり純利益が予想を上回った。純利益は2億7890万ドル(1株当たり0.37ドル)と、既存店売上高が前3期に続き回復したことを受け、前年同期の1億5000万ドル(同0.20ドル《事業再編費0.04ドルを含む》)から86%増加した。売上高は17%増の28億4000万ドル。(WSJ 11/5)
2010年11月1日
ベトナムの総合統計局(GSO)によると、10月のコーヒー輸出は前年同月比27%増の117万袋に達する見込みだ。輸出額も昨年10月の7900万ドルから1億1800万ドルへと大幅に増えた。2009年10月―2010年9月の年間輸出は1991万袋と報告があった。
ドイツの大手コーヒートレーダー・ノイマングループの会長は29日、世界のコーヒー消費量は現行の相場上昇にかかわらず、今後10年間は年率2%増加し、2020年には1億6千万袋を超えるかもしれない、と語った。国際コーヒー機関の推定では2010/11年度の世界生産量は1億3300〜1億3500万袋であることから、現行の1ヘクタール当たりの平均生産性で考えると、伸び続ける需要に応えるには、向う4―5年の間にコーヒー栽培面積を100万ヘクタールほど追加拡大する必要がある、とのこと。
2010年11月1日
【インドネシア産地情報】
・インドネシアマンデリンの価格が高騰。
・今年は雨季と乾季の切り替えが1〜2ヶ月程度遅れた為、通常10月から流通するメインクロップの到来が遅れ、端境期にショートカバーをせざるを得ない輸出業者が、高騰した原料を買い付けている模様。
・干ばつにより作柄も悪く、通常Defect 20%程度で流通するアサラン(精選前原料)がdefective 30%程度で取引されており、この歩留まりの悪さも価格高騰の一因となっている模様。
・ショートカバーを急ぐ輸出会社からの要請、及びアサラン換金を急ぐ生産者により、未成熟豆の早摘みが散見され(約20〜30%が未成熟豆)、本メインクロップの出始めでは、カップの品質悪化が懸念される。
・26日、ジャワ島中部のメラピ山が噴火。周辺では、ジャワアラビカが小規模に生産されているに留まる為、AP-ONE/WIB-ON等のロブスタ及びマンデリンへの影響は見受けられない模様。インフラへの影響も現時点ではない。29日の再噴火の影響については現地確認中。
【ブラジル産地情報(Source: Flavour Coffee】
・南ミナスでは、9月のコーヒー農家向け肥料の売り上げが非常に好調となった。生産者が11/12クロップの収穫量増産を図っていることと思料される。
・10月の輸出量は、28日の時点で、9月の総輸出量としては過去最大となる見込み。
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