コーヒー産地市況ニュース
2011年4月25日
ニューヨーク市場は一時14年振りとなるポンド当たり300セントまで値を上げた。ここ数週間ファンダメンタルズもほとんど変化は見られず、マーケットのタイト感は未だ続いている。 リヒト社のアナリストによると、生産国のストックが極めて少ない現状により相場を下げる要因が見当たらないとのこと。今後マーケットはよりタイト感を増していくだろうとの見方が一般的である。
ジャマイカ農業省は、4月初旬に中国へ向け生豆275袋(1袋あたり60kg)を出荷したと発表した。これまで同国は少量ながら焙煎豆を中国に輸出した事例があるが、生豆の輸出に関してはこれが初の事例であり、中国における高品質コーヒーへの需要の高まりを表すシグナルであるとの見方もある。
2011年4月21日
ブラジル
6月初めに主要産地で始まる見通しのニュークロップの収穫での天候が良好であれば、日本向けの高品質玉の割合が高くなる見通し。 コロンビア FNCによると、3月の生産量は前年同月(62.9万袋/60Kg)比24%増の77.9万袋となり、1月〜3月までの累計生産量は前年同期(179.4万袋) 比36.8%増の245.1万袋とのこと。 また、3月の輸出量は前年同月(57.8万袋)比53%増の88.4万袋となり、1月〜3月までの累計輸出量は前年同期(170.2万袋)比40%増の 238.3万袋とのこと。
グァテマラ
・San Marcosでは去年12月〜3月にかけて適した降雨の影響で、11/12クロップのEPW生産地域の開花は順調で、実もつき始めている。 HBの産地では二回目の開花が進んでおり、去年より開花が良い模様。SHBに関しては、開花が始まったばかりであるが、全体的にこの 地域では去年より良いクロップになる可能性が高いと予想されている。
・Santa Rosaでは2月から適した降雨量の影響で、開花は均一で今のところはチェリーは順調に成長しているとのこと。
・JutiapaではMoyuta地区で開花はまだ始まっていないものの、Cuilapaでは徐々に開花が進んでいる。
・Huehuetenangoでは11/12クロップは乾燥した天候の影響で開花が順調で、標高が低い産地では開花が始っているが、 纏まった開花は5月〜6月になると予想されているとのこと。
エルサルバドル
3月の輸出量は前年同月比53%増加し21.4万袋/60Kgに達し、輸出額は前年同月比111%増加の6,449万ドル。
エチオピア
・海外向の販売量は、前週比64%減の約10万袋/60Kgとなった。輸出業者は前週の大量成約分のショートカバーに奔走しており、新規の 販売には消極的であるとのこと。
・国内では約11万袋の取引が行われ、その内約8割がナチュラルの取引であった。ウォッシュドの国内取引は減少傾向にあるものの、輸 出業者の手元には潤沢に玉が確保されている模様。
2011年4月18日
コロンビアではこれまで天候に恵まれ開花状態も概ね良好であるが、今後の天候を不安視する声もある。 コロンビア国内の天候・環境研究団体によると、主要生産エリアであるアンティオキアやカルダス等の地域において、 今後数カ月で月平均の2〜3倍に及ぶ降雨を予測しているとのこと。 最悪の場合、昨年多くみられたさび病の被害がさらに拡大する可能性も指摘されている。今後も注視が必要。
ファイナンシャル・エクスプレスは、スターバックスがインドのTATAコーヒーと、インドにおけるプレミアムコーヒーの 供給と焙煎事業で提携し、合弁会社を設立する見込みであると報じた。 合弁会社により全インドの主要都市に販売代理店を設け、1年以内には新会社におけるスターバックスの資本比率 を51%まで引き上げるとのこと。 当件についてスターバックス側は、現時点で具体的なコメントをするのは時期尚早であると述べている。
2011年4月11日
地球温暖化による影響について、ブラジルサンパウロ州では、地球の表面温度が1度上昇すると24%、また3度上昇で38%ものコーヒー栽培に適した地域が減少するとカンピーナス大学農学技術研究センターが発表した。温暖化に対してコーヒー栽培に適した地域がパラナなどに南下することが考えられるが降霜リスクが高まり悩ましい、と。
世界銀行インドネシア事務所の発表した2011年1〜3月期の四半期経済報告書によると、インドネシアで一日当たりの支出が2〜20ドルの中間層が2010年時点で全人口の半数を超える1億3100万人に達し、支出項目が食品から非食品にシフトしていることが分かった。貧困層から中間層へと移る国民が増えるにつれ、消費傾向も食料中心からその他の項目に向けられつつあり、特に上位中間層、富裕層で顕著。二輪、四輪市場が力強い成長を示している。また、中間層の拡大はサービス業界への需要も刺激するとみられている。
│ 最新情報へ戻る │