コーヒー産地市況ニュース
2011年8月30日
中米ハリケーン情報
現地時間8月22日午後2時、ドミニカ共和国北東部で発生したハリケーン・アイリーン(Hurricane IRENE)は、ドミニカ共和国、ハイチの北を進み、23日(火)から24日(水)にかけてバハマ諸島を通過、25日(木)から27日(土)にかけてフロリダ半島東部を北上する見込み。同ハリケーンは現在、カテゴリー3(風速49〜58m/秒)の大型ハリケーンに発達しており、ドミニカ共和国にはかなりの強風と降雨をもたらした模様。同国首都サントドミンゴ近辺でも土砂崩れなどの被害があった模様だが、コーヒー産地への影響については不明。現在、現地輸出業者と連絡を取り、状況確認中。尚、キューバに関しては、影響は出ておらず、ハバナでは晴天が続いているとのこと。
グァテマラ産地情報
グァテマラ南部フライハーネス地域の農園を訪問した報告によると、今年は5月からコンスタントに雨が降り続いており、天候条件がよく、11/12クロップ収穫量は、このまま行けば昨クロップとほぼ同等、もしくは少し減少を見込む(減少の背景は、今年は例年より多めにカットバックを行ったこと)。概して実の付き方はよいとのこと。
ペルー地震
現地時間24日午後1時ごろ、ペルー北部のPucallpa市を震源とするマグニチュード7の地震が発生。首都リマでは殆ど揺れは感じられなかったとのことで、特段影響はなかった模様。コーヒー産地への影響については、引き続き情報収集を行う。
コロンビア産地情報
生産量が徐々に回復している。2010/2011は900万袋に達する見込み。また、コロンビアコーヒー生産者連合会(FNC)によると4年後には2008年以前の水準、1,100万〜1,200万袋に達する予想を出している。FNCは近年の生産量低下を招いてきた錆病に耐性のある品種の栽培が進んでいると説明。
2011年8月25日
エルサルバドル産地情報
エルサルバドルコーヒー協会によると、同国の7月輸出量は9万1,330袋(1袋=60kg)で、前年同月比93%増となった。これにより、2010年10月から11年7月までの10ヵ月間の総輸出量は156万袋となり、09/10クロップ全体比61%増となっている。
ニカラグア産地情報
ニカラグアコーヒーボードは、7月の同国産コーヒー輸出量は前年同月比27%減の9.6万袋(1袋=60kg)と発表した。昨年10月からの累計輸出量は、前年同期比6.2%減の140万袋となった。尚、10/11クロップは裏年にあたる。
アフリカ産地情報
国立ウガンダコーヒーデベロップメントオーソリティは、今年少なくとも1,700万本のコーヒーを植え付け、450万袋
(60kg換算)のコーヒー生産を目指すと発表した。
Mercon社ブラジルコーヒー生産量予想
輸出業者Mercon社は、ブラジル11/12クロップの生産量予想を4,860万袋に下方修正した。同社が3月に発表した予想は5,440万袋だった。
2011年8月9日
インド産地情報
・インドコーヒー協会によると、同国の2010年10月〜2011年8月における輸出量累計は、313,270トンと前年同期比41.6%増。
・欧州からの需要が拡大しており、輸出量増につながっている模様。
・インド産コーヒーの主な輸出先は、イタリア、ロシア、ドイツ。
中米産地情報
・ANACAFEによると、2011年7月におけるグァテマラの輸出量は、315,720袋(前年同期比10.5%増)。
・ホンジュラス国立コーヒー協会によると、同国の2011年7月における輸出量は214,840袋と前年同期比7.3%減。
ペルー産地情報
ペルーの公的機関であるNational Coffee Chamber of Peruによると、同国の本年1-7月期の輸出量は昨年同期比10.9%増の約89万3千袋と発表。昨年1-7月期の輸出量は約80万5千袋。
ブラジル産地情報
・南ミナスの各地で気温が下がり、ところにより降霜があったとのこと。
・降霜があった街は、Guaxupe近郊、Machado、Cabo Verde、Varginha、Tres Pontes等と見られる。
・ただし、霜はコーヒー畑にはほとんど降らなかったため、被害は限定的となる見込み。
2011年8月3日
ブラジル産地情報
今週は寒冷前線の到来に伴い、パラナ州等では雨が降り、コーヒー生産地全体で気温が低下するものの霜害は発生しない見通し。
現地情報筋によると、現時点でのニュークロップの収穫はコニロンがほぼ終了。一方、アラビカの収穫の進捗率は約70%となっているが、ゾナ・ダ・マタでは約80%と、他のアラビカの産地より進捗率が高くなっている。
コロンビア産地情報
7月は適度な降雨と晴天に恵まれ、チェリーの成熟に適した天候であった。
グァテマラ産地情報
【11/12クロップ】:各地の詳細な、開花及びチェリーの生長状況は下記の通り。
また、Huehuetenango、San Marcos、Santa Rosaでは、現在の降雨パターンやチェリーの生長は順調であるものの、5〜6月頃に到来した旱魃の影響で昨年より生産量は若干減少すると予想されている。
・西部:チェリーの生長に適した降雨が観測された。EPWの産地では、引き続きチェリーは順調に生長しており、サビ病の問題もなく、一部の生産者は収穫を始めている。HB、SHBに関しては、開花は昨年より少ないものの、チェリーの生長は順調。ただし、一部の管理が不適切な農園ではサビ病が発生している模様。
・中央部:PWは8月下旬には収穫が開始される見通し。チェリーの生長は非常に順調。栽培作業の実施も適切。ただし、SHBの生産量は若干落ちる見通し。
・東部:引き続きチェリーは順調に生長している。農園の管理も適切に行われている。
ホンジュラス産地情報
ニュークロップに関しては、近いうちに収穫が始まり、10月頃から徐々に船積される見通し。
全国的に降雨が続いており、ニュークロップの生長は順調。
エチオピア産地情報
海外からのナチュラルの引き合いが旺盛で、海外向けの成約は前週比44%増の約2万袋/60kgとなった。
国内取引では、ウォッシュドの需要が低いものの、生産者が8月7日の取引期限を前にECXへ持ち込んでいるため、ECXや輸出者の手元にウォッシュドが滞留すると見られている。ナチュラルとウォッシュドを合わせた取引量は約2.4万袋だった。
東アフリカを襲っている旱魃の影響は同国東部〜南東部の低地で見られるものの、中央部〜西部を中心とした高地のコーヒー生産地域での影響は限定的とのこと。Sidamo南部の一部地域減産が見込まれるものの、Sidamo地域全体では今のところ昨クロップ程度の収穫量が見込めるとのこと。
また、Djimma、Lekempti、Harrarなどの地域では増産が見込まれるため、エチオピア全体で増産となる見通し。
2011年8月2日
ホンジュラス産地情報
『ホンジュラス、中米コーヒーの新王者』(Honduras、La Tribuna紙より抜粋)
今クロップの生産量において、ホンジュラスが380万袋/60kgとグアテマラの350万袋/60kgを上回った。グアテマラへの密輸が減少したこと、相場高騰によって得た資金により生産量と品質が向上したことなどが要因と考えられている。この成長が続けば、コロンビアに次ぐ水洗式の生産国として世界のコーヒー市場を左右する重要なファクターの一つになれるのではないかとのコメントも出ているようだ。
中米輸出量情報
グァテマラ国立コーヒー協会(ANACAFE)は25日、メキシコ、コロンビア、ペルーを含む中米9カ国の6月の輸出量が、前年同月比5.6%増の2.46百万袋となったと発表した。
ドミニカ共和国情報
ドミニカ共和国は現在、順調に雨期に入り現時点では理想的な天候パターンとなっている。
ハリケーンの本格シーズンが始まることから今後の天候次第ではあるも、このまま順調な気候状況が続けば同国コーヒー生産に大きな障害はないと推測される。
同国は生産量の内9割以上が国内消費(内、大手焙煎業者が市場を独占)されている一方、国内消費は緩やかながら堅調に推移しており、アジアからロブスタを輸入する予定(既に実施済みかは不明)との情報もある。
尚、同国内で生産量を正確に把握する機関はない。USDAによると、約50万袋(1袋=60kg)。
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