コーヒー産地市況ニュース
2009年7月27日
ブラジルのコーヒー工業協会(ABIC)は今年の国内コーヒー消費量の伸び率を当初予想の3%から4〜5%に上方修正した。2008年度の1,770万袋から2009年には1,850万袋に増加するものと見込まれている。
ブルンジの2009/10年のコーヒー収穫量は1万1,000トン(前年比56%減)、輸出額6,000万ドルが見込まれている。コーヒーは同国トップの外貨収入源であり、人口の10%雇用する。減産要因は裏年であること、天候不順によるとのことであるが、海外バイヤーによると、今後輸出増加を目指すには、さらに品質を高める必要があり、それには水洗処理の向上が課題、とのこと。
先月22日、ニューヨークに本拠を置くNGO団体レインフォレストアライアンスとスイス本社の食品最大手ネスレ社は”ECOLLABORATION”と名付けた新しい協働計画を立ち上げた。目指すのは熱帯産地でコーヒーを生産している人々の生活向上、環境保護や社会貢献であり、具体的にはネスレ社の「ネスプレッソ」用に、レインフォレスト・アライアンス認証農家か55,000戸を新たに調達先に加え、2013年までに総使用量の80%を同認証コーヒーとする予定。現在は主に中南米から調達しており約50%が認証コーヒーとのこと。新たな調達先としてはケニア、エチオピアなどアフリカも含まれる。因みにレインフォレスト認証コーヒーは近年飛躍的に伸びており、2003年に3200トンであったのが2008年には62,300トン(>100万袋)となり、不況下でも安定。
2009年7月26日
7月26日付け日本経済新聞にコーヒーの健康効能についての記事が掲載。アルツハイマーの予防をはじめ、がん予防、糖尿病予防、肝機能改善などが期待されている。
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2009年7月21日
ブラジル政府は15日、国家食糧庁(CONAB)のオンラインオークションを通して、同国の今年の収穫高(09/10crop)のうち300万袋(1袋=60kg)を農家から現在の市場相場(252-260レアル/60kg)を上回る価格で買い取るオプション計画を開始した。まず初回は100万袋を対象とし、11月13日までにオプション所有者に対し、基準保証価格303.50レアル/60kgで買い上げる約束となっている。オプション所有者は民間業者への販売も可能だが、このプログラムで買い手は農家に対し、より高値の支払いを余儀なくされることになろう。残り200万袋は7月22日に実施予定で、行使期限は80万袋が1月、70万袋が2月、50万袋が3月とのこと。初回入札で「オプション」のプレミアムは9.5レアル/60kgをつけた模様。すべてのオプションが実行された場合の政府負担金はおよそ10億レアルと推定されている。(先週後半のレアル相場は1.9302/USドル)
産経(7/12)の外信コラムによると、イタリアでは少量の濃いコーヒー、いわゆるエスプレッソを小さなカップで飲むのが定番。しかし、最近は手軽に家庭で飲める方法が発達したため、家庭での消費が60%に増え、バール(立飲みコーヒー店)での消費が30%に落ち込んでいるとか。家庭での入れ方も従来の2段式モカ沸かし器から最近はカプセル式が急速に伸びているとの事。
2009年7月13日
国際コーヒー機関(ICO)は08/09年度の世界のコーヒー生産高推計を1億2880万袋と、前回の1億2610万から上方修正した。インドネシアの生産高が当初予想を上回る見通しによるものとのことで、860万袋と推計されている。一方、世界消費量に関しても昨年来の金融危機に関わらず2008暦年度は2007年度の127百万袋から128.5百万袋へと上昇したとの推計を発表。
ベトナムの国営放送によると、Trung Nguyen社は同国の中央高地、ホーチミン市から北東355kmのダクラク県に4千万ドルを投じてコーヒー加工工場の建設に着手した。年間6万トンの生産能力が計画されているこの工場は2010年後半に稼働予定。
インドコーヒーボードは2009年度の国内コーヒー消費量が前年比6%伸びて10万トンに達する見込みと発表。レストランやカフェなどでの飲用が増えているためで、今後は北部地域でも振興活動を進めて2012年までに12万トンを目指したい、とのこと。
インド経済紙ビジネス・スタンダードによると、米マクドナルドなど有力外食チェーンは幹線道路沿いで出店攻撃をかける方針だ。マイカーの普及が進み、ドライブ途中で立ち寄れる飲食店への需要が拡大しているため。マクドナルドは新設する店舗の半数を道路沿いに設置する方針で、ガソリンスタンドへの併設を前提に石油小売り大手各社と提携している。コーヒーチェーン大手のバリスタコーヒーも今後2〜3年間に30店舗以上を幹線道路沿いに開く見込みとのこと。
2009年7月6日
ブラジル貿易省の統計によると、同国の2009年6月のコーヒー輸出は、233万8000袋(1袋=60キロ)で、前年同月の166万3000袋を大きく上回った。
中米ホンジュラスでは、憲法改正の賛否をめぐる政治的対立で、同国軍がセラヤ大統領を拘束、追放。これに抗議する大統領支持者と軍部隊の対峙が続いている。左派の中南米諸国指導者がクーデター軍への対応に向けた議論を進める一方、米国は民主主義の原則遵守を求めている。こうしたホンジュラスの政変が相場を下支えした側面もあったというが、今のところ産地ではコーヒーの流通・出荷に目立った支障はきたしていない模様。
国際コーヒー機関(ICO)加盟輸出国の5月度コーヒー輸出実績は816万2千袋で前年同月比微増となった。2008年10月〜2009年5月の8ヶ月累計は6,569万袋で前年同月比3%増加している。種類別内訳をみると、コロンビア・マイルドは18%減少、アザーマイルドは前年並み、ブラジルナチュラルは14%増加、ロブスタは5%の増加となった。
2009年6月29日
国際コーヒー機関(ICO)のオソリオ事務局長は、世界第3位のコーヒー生産国であり、マイルド・アラビカ種の最大供給国コロンビアについて、10月ごろまでに輸出の遅れを取り戻せる可能性があるとの見方を示した。また、最大生産国ブラジルについても、来年の生産量は6千万袋と、今年の4000〜4300万袋を大きく上回る規模に達するかもしれないとしている。
ブラジル農務省は26日、コーヒー生産農家に対し、FUNCAFE(コーヒー基金)から即利用可能な資金が10億レアル用意されている、と発表した。これは2009年度予算18億レアルの一部であり、ニュークロップ収穫費用に充てられる見込み。
コロンビア、メキシコ、ペルー、ドミニカと中米5ヶ国の5月のコーヒー輸出量合計は前年同月比9.2%減少して246万9,951袋。2008年10月〜2009年5月までの8ヶ月累計は前年同月比8.6%減の1,788万袋であった。
米国気象予報センターは、今夏は南米ペルー沖で海面温度が上がって世界的な異常気象をもたらすとされる「エルニーニョ現象」が発生する恐れがある、と発表した。発生すれば今年の後半は太平洋岸の国々、とくにインドネシアやコロンビア等で乾燥した天候が予想される。
2009年04月10日 コロンビア産コーヒー豆最高値圏に
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